【備忘録】Fender Japan シリアルナンバーから製造時期を見分ける方法

Fender Japan シリアルナンバー ギター

ジャパンヴィンテージ?

中古楽器屋さんで販売されているFender Japan製ストラトキャスターの広告文言でよく目にする、「ジャパンヴィンテージ」、「フジゲン製造」、「Made in Japanシリアル」などなど。これらのギターが貴重な日本製初期物として、非常に高価格で販売されています。

この背景には、「初期JVシリアルやフジゲン製のストラトキャスターは、現代のFender Japan製ストラトキャスターよりも作りがUSAに近く、経年によって木材が乾燥、熟成され、ヴィンテージギターのような枯れた音質のものがある」という都市伝説が関係しています。

まあ、それでも、使い込まれたレリック感満載のギターや、枯れたヴィンテージサウンドという響きは嫌いではありません。

根拠は「シリアルナンバー」

これらの広告文言の根拠となっているのは、ネック裏などに記載されている「シリアルナンバー」です。Fenderの公式サイトに、このシリアルナンバーから製造時期を見分ける方法が解説されているページがあります。

自分の日本製モデルがいつ製造されたかを知るにはどうしたらよいですか?|Fender公式サイト

あくまで参考レベル

ただし、注意が必要なのは、Fender公式サイトのページにも記載があるように、シリアルナンバーは完全に製造時期を確定できる要素ではないということ。

初期の日本製フェンダーモデルの記録は完全ではないため、製造時期を見分ける目的としては完全に確定出来る要素ではありません。 いつものように、シリアルナンバーは製造時期を知るためのガイドとしてのみ使用し、既知の製造時期に関連した当時の仕様との組み合わせを加味して、楽器の製造年を特定するのに役立てて下さい。

自分の日本製モデルがいつ製造されたかを知るにはどうしたらよいですか?|Fender公式サイトより

そもそも、初期の日本製だから品質が良くて、作りも丁寧、音質も良いとは限りません。製造から長い年数が経過し、様々な環境下で使用、保管されてきた中で、楽器として熟成されてきたものもあれば、ジャンク同然のようなものも存在します。

例えば、もしかしたら、前オーナーが、ボディやネックの各箇所に自分で調整を加えていたり、ネックは初期日本製だとしても、ボディのみ別物に交換されていたりするかもしれません。高温多湿のカビだらけの押入れの中に、長年放置されてきた個体も存在するかもしれません。

自分の目と耳で確かめよう

新品でも中古でも、ギターを購入する際は、必ず自分の目で見て状態を確認し、可能であれば試奏して、耳でもしっかりと音を確かめるようにしたいもの。生産技術が目覚ましく向上した現代、近年生産のギターの方が、品質も音質も良い場合がたくさんあるはず。

シリアルナンバーに踊らされることなく、練習に打ち込んで演奏そのものを楽しみたい。死ぬまで音楽理論や技術を突き詰めていきたい。自戒を込めて、備忘録として記録しておきます。

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